発表会まであと1カ月ほど。
今日は、合奏・合唱のリハーサルが行われました。
淡水幼稚園の子ども達が
演奏を心から楽しんでいる姿。
そんな姿をみると、
私はひとつの光景を思い出します。
それは、ロンドンの幼稚園で働いていた時のこと。
教室の中には、よく音楽が流れていましたが
私は、子ども達が音楽を教えられているシーンを観たことがありませんでした。
ある時、ピアノを習っているというジェシカが
教室の片隅にあるピアノで
みんなのよく知っているメロディーを弾き始めました。
そうすると、みんなが集まり
各々が教室から好き勝手な楽器(楽器に見えるもの)を持ってきて
鳴らし始めたのです。
音楽を教え込まれたことのない子ども達。
もちろん、
演奏はめちゃくちゃ。
でも、
音楽に好きなように体を揺らすその姿、その目は輝いていました。
そして、何より
音を楽しむ、
みんなで作る
心のハーモニーを楽しむ姿がそこにはありました。
私は子どもが生まれる前、全国(世界)あちこちの幼稚園をみてまりました。
私がかつて見学に行った
日本の幼稚園の中には音楽に力を入れている幼稚園もありました。
その子ども達のする演奏は完成度が高く、素晴らしい。
年長さんが、足を使って両手を使って、本格ドラムをたたく。
鍵盤ハーモニカで、年少さんがどんな曲でも弾きこなす。
若干3・4歳の子ども達が大人顔負けの演奏をする。
そんな幼稚園もありました。
しかし、そんな素晴らしい演奏の裏で、
先生が厳しく指導し、作り上げる過程も、私はまた、知っています。
だからこそ、私は強く思うのです。
”出来上がった結果ではない”
私もかつて音楽を本格的にやっていました。
(今だから言えますが、某芸術大学を受験したほど打ち込んでいたんです!)
その時の恩師が教えてくれたこと。
音楽は音を楽しむと書く。
どんな人でも、この歌手のこの歌好き。。。
ってあるはず。
だから、音楽はどんな人からも愛されるもの。
音楽が苦手なひとなんて本当はいない…
どんな子どもでも、アニメの曲、アイドルの曲を口ずさみます。
音楽は、どんな子どもでも本当は、好きなものなのです。
だから・・・
幼児の音楽教育は辛いものであってはいけない。
まだまだ無邪気な子どもたちだからこそ
苦手意識を持ってほしくない。
お友達と作り上げる
心のハーモニーを楽しんでほしいと
私は思うのです。
私のかつての経歴をを知っていた人からは、
「彩ちゃんの幼稚園、音楽幼稚園??」
と聞かれます。
でも、私が音楽をやっていたからこそ、
強く思うのです。
音楽は楽しいものでなくっちゃ!
淡水幼稚園の音楽は、
皆さんに素晴らしい演奏を見せるために
完成度をあげたものではなく、
音楽を楽しみながら練習した過程を感じ取ってもらうもの。
子ども達が心から楽しんで音楽をする姿を見せるためのもの。
発表会で、心のハーモニー
みなさんにお届けします。